過敏性腸症候群(腹痛・下痢)【淡路島・洲本市・南あわじ市・淡路市の吉澤鍼灸院】

淡路島(洲本市・南あわじ市・淡路市)の吉澤鍼灸治療院です。

腹痛・下痢などの過敏性腸症候群でお悩みの方に書いてみます。

鍼灸は腹痛・下痢などの過敏性腸症候群に有効です。

過敏性腸症候群(IBS)の原因と症状


過敏性腸症候群(IBS)とは

過敏性腸症候群(IBS)は、腸に構造的な異常や病気が見られないにもかかわらず、腹痛や便通異常(下痢、便秘、またはその両方)が慢性的に続く疾患です。 生活の質に大きな影響を与えるものの、生命に直接の危険を及ぼす病気ではありません。


原因

IBSの明確な原因はまだ完全には解明されていませんが、以下の要因が関連しているとされています。

  1. 腸の運動異常
    • 腸の蠕動運動が過剰または低下することで、下痢や便秘を引き起こします。
  2. 腸内環境の変化
    • 腸内細菌叢(マイクロバイオーム)のバランスの乱れがIBSの発症に関与している可能性があります。
  3. 腸-脳相関の異常
    • 脳と腸が密接に連携している腸-脳相関が正常に機能しなくなると、腸の感覚や運動が過敏になります。
  4. ストレスと心理的要因
    • 精神的ストレスや不安、抑うつなどの心理的要因がIBSを悪化させることが知られています。
  5. 過去の感染症
    • 急性胃腸炎の後にIBSを発症することがあり、これを「感染後IBS」と呼びます。
  6. 食事と生活習慣
    • 特定の食品(脂っこいもの、乳製品、カフェインなど)が症状を誘発する場合があります。

症状

IBSの症状は個人差が大きく、以下のような症状が見られることがあります。

  1. 腹痛と腹部不快感
    • 腹部の痛みや不快感が食後に悪化し、排便後に軽減することが多い。
  2. 便通異常
    • 下痢型(IBS-D):頻繁な水様便。
    • 便秘型(IBS-C):硬い便や排便の困難。
    • 混合型(IBS-M):下痢と便秘を交互に経験。
  3. 腹部膨満感
    • お腹が張った感じやガスが溜まる感覚。
  4. 排便感の異常
    • 十分に排便できない感じや、頻繁にトイレに行きたくなる。
  5. 粘液便
    • 便に透明または白っぽい粘液が混ざることがある。

その他の関連症状

  • 頭痛や疲労感
  • 吐き気や胸やけ
  • 排便時の痛みや不快感

問診

40代 男性 洲本市在住 (プライバシーのため一部変更しています)

仕事でストレスがあり、会社に行く途中で腹痛になり下してしまうとのこと。

切診

脈診

六部定位脈法で診ると、特に脾、肝に気が上手く巡っていません。

腹診

全体的にお腹が硬いです。

胸脇苦満も確認できました。

背部診

背中に内臓反応があらわれるツボがあります。

やはり肝、脾、胃のツボに悪い反応がでていました。

治療方針

脾(胃腸)、肝に弱りがあります。

ストレスのために肝の疏泄作用(そせつさよう)がうまく行われておらず、そのために胃腸の機能が落ちていると判断しました。

肝の疏泄作用は、身体と心のバランスを整える重要な機能を担っています。

現代的な解釈では、自律神経の調整と関連づけて考えることもあります。

肝と脾の両方を立て直す治療をすることになりました。

肝の疏泄作用(そせつさよう)とは

肝の疏泄(そせつ)作用は、東洋医学における重要な概念の一つで、肝の機能を説明する言葉です。
「疏泄」とは、気(エネルギー)の流れを調節し、体内の各種機能を円滑に保つ働きを指します。
肝の疏泄作用には以下の主要な役割があります。


1. 気の流れを調整する

肝は全身の気の流れをコントロールする役割があります。
この作用により、内臓や組織がスムーズに働き、ストレスや感情のバランスが保たれます。
肝の疏泄作用が失調すると、気滞(気の流れが停滞する状態)が生じ、次のような症状が現れることがあります。

  • イライラや怒りっぽさ
  • 胸や腹の張り感
  • 頭痛やめまい

2. 感情の調節

肝は感情をコントロールする作用も担っています。
疏泄作用が正常であれば、感情の起伏が安定しますが、肝の働きが弱まると感情が抑えられたり、逆に爆発的になったりすることがあります。


3. 消化機能のサポート

肝の疏泄作用は、脾や胃の働きを助けることで、食べ物の消化や吸収がスムーズに行われるようにします
。肝の疏泄作用が滞ると、以下のような症状が起こることがあります。

  • 食欲不振
  • 下痢や便秘
  • 腹部の膨満感

4. 血液や体液の循環を助ける

肝の疏泄作用は、血液や体液の循環にも関与します。
この作用によって、血液が全身にスムーズに流れ、身体が健康に保たれます。
特に女性の場合、肝の疏泄作用が月経の調節に深く関わっているとされます。


5. 外界からの影響に対する適応

東洋医学では、肝はストレスや環境の変化に対する身体の適応力にも関連すると考えられています。
肝の疏泄作用が正常であれば、ストレスをうまく解消し、環境の変化に柔軟に対応できるようになります。



鍼灸治療

脾経、肝経を中心に鍼灸治療しました。

これによりストレスからの自律神経、胃腸の調整をしました。

数回の治療で改善しました。

仕事はあいかわらずストレスが多いのでメンテナンスとして定期治療をしております。

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