東洋医学と「易」を用いた症例紹介
淡路島(洲本市・南あわじ市・淡路市)にある吉澤鍼灸治療院です。
当院では、「気の流れ」を整えることで体の不調・自律神経を改善していく東洋医学的な鍼灸治療を行っています。
経絡治療することをメインにしていますが、東洋思想の「易」なども活用していくこともあります。
あやしいと思われますが「易」は孔子(紀元前551〜479年)と深く関係しています。
儒教の祖として知られていますが、実は晩年に最も深く学んだのがこの『易経』でした。
孔子は易を「人間の生き方」「徳のあり方」「自然と人との調和」を学ぶための哲学書として理解していました。
東洋医学とのつながり
東洋医学も、陰陽・五行・気の流れという「自然の法則」をもとに成り立っています。
この考え方の基礎は、まさに易の思想にあります。
- 易 → 宇宙と自然の変化の法則
- 東洋医学 → 体内の気血の変化の法則
つまり、「人の体は小宇宙であり、自然界と同じ原理で動いている」という考えが、
孔子が体系化した易の哲学と、東洋医学の根幹をつないでいるのです。
気の停滞とは?
東洋医学では、体の中を「気・血・水」が巡っていると考えます。
このうち「気」は、生命活動を支える最も根本的なエネルギーです。
しかし、気の流れが滞ると、
- 肩こり
- 首の痛み
- 息苦しさ
- 倦怠感
- 胸の圧迫感
など、さまざまな不調が現れます。
気の停滞は、体の内部の乱れだけでなく、人間関係・環境・気候など外的な要因によっても起こります。
20年以上、鍼灸で気の流れを診てきた経験から、身体だけでなく「心」や「環境」「その他の影響」も密接に関係していることが分かっています。
症例紹介
30代・男性(南あわじ市在住)
※プライバシー保護のため一部内容を変更しています。
主訴:肩こり、首の痛み、胸のしんどさ、息苦しさ
治療の前に身体の外部からの「気の変動」を確認したところ、明らかな停滞が見られました。
外的要因による気の乱れが関係していると判断しました。
現状を「易」でみたところ、次の卦(け)が出ました。
- 天火同人(てんかどうじん)
- 風火家人(ふうかかじん)
- 火沢睽(かたくけい)
これらの卦から「家族との関係」や「反発」が示されました。
また、上からの気の影響が見られたため、「目上の方、または立場の高い方との関係」が関係していると考えました。
患者さんに確認すると、「母親との間に反発がある」とのこと。
この時点で、易の結果と心の状態が一致しました。
その瞬間、気の流れがスムーズになり、外部からの停滞が消えていくのを感じました。
治療後には、肩こり・首の痛み・胸の圧迫感・息苦しさが軽減しました。
東洋医学的な鍼灸治療
その後、脈診・腹診を行うと肝虚証(かんきょしょう)の所見がありました。
肝経を中心に経絡治療を行い、気血の流れを整えました。
肝経は自律神経と密接な関係があり、ストレスによる自律神経の乱れが整っていくことで、
全身の緊張感や精神的な疲れが軽減していきました。

まとめ
「気の停滞」と聞くと目に見えない話のようですが、実際には身体や心に確実に影響しています。
当院では、東洋医学や易(えき)といった東洋思想をもとに、気の流れを整えることで、心身の不調を根本から改善する施術を行っております。
肩こりや息苦しさ、自律神経の不調などでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
あなたの体の中に流れる「気の滞り」を見つけ、根本から整えていきましょう。
吉澤鍼灸治療院
淡路島(洲本市・南あわじ市・淡路市)のすべての地域対応
完全予約制・駐車場あり
